構図で人の気持ちを動かそう


構図とは?


映像の構図(Composition)は、画面上で視覚的な要素を配置、組み合わせることで、視聴者に対して特定の情報や感情を伝えるためのデザインや配置の方法を指します。
良い構図は、視覚的な調和や引き込まれる感覚を生み出すことができます。
映像の構図にはさまざまな要素が含まれますが、以下はその中で一般的なものです。

バランス

画面全体において、要素や色などの重さが均等であるかどうか。
左右対称やバランスのとれた構図は、安定感を与えることがあります。

アングル

カメラの視点やアングルは、物語や感情の伝達に影響を与えます。
例えば、低いアングルは被写体を強調し、高いアングルは被写体を小さく見せることがあります。

フレーミング

視聴者の注目を引くために、映像内に枠を作り出すことがあります。
例えば、窓やドアの枠を使ったり、自然の要素を利用することがあります。

ルール・オブ・サード

画面を横3分割、縦3分割にし、その交点に被写体や重要な要素を配置する方法。
これによって視覚的なバランスが生まれ、見やすくなります。

深さの表現

前景、中景、背景などを使って画面に深さを与え、立体感を演出することがあります。
これらの構図の要素は、映画、写真、テレビ番組などの視覚メディアにおいて重要です。
良い構図は視聴者の視線を誘導し、物語やメッセージの効果を高める役割を果たします。

構図にこだわっている映画監督


クリストファー・ノーラン (Christopher Nolan)

『ダークナイト』や『インセプション』などで知られ、物語の奥行きや複雑な構造を探求するスタイルが特徴です。また、実写と特殊効果の巧妙な組み合わせも注目されています。



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スティーブン・スピルバーグ (Steven Spielberg)

多くのジャンルで成功を収め、シンプルで効果的な構図や情緒的な表現を得意としています。『シンドラーのリスト』や『ジョーズ』はその代表作です。
精密なカメラワークやダークなテーマ性が特徴で、『セブン』や『ソーシャル・ネットワーク』などで知られています。



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デヴィッド・フィンチャー (David Fincher)

アメリカ合衆国の映画監督。コロラド州デンバー市出身。SFXアニメーター、CMディレクター、ミュージック・ビデオの監督を経て、1992年に映画監督としてデビュー。



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構図の種類について

映像の構図は、視覚的な要素を配置し、視聴者に情報を伝えたり感情を引き起こしたりするための重要な要素です。以下は、映像の構図に関するいくつかの基本的な原則やアイデアです。


三分割法(Rule of Thirds)

画面を縦横に3つに分け、イメージの主要な要素をこれらのラインや交点に配置します。これにより、視聴者の目を引き込み、バランスの取れた構図を作り出すことができます。





中心対称

画面の中央に被写体を配置することで、シンメトリーを強調し、静かで安定感のある印象を与えます。ただし、これは常に適切ではない場合もありますので、状況によって使い分けることが重要です。






ダイアゴナル構図

画面を斜めに分割して、斜めのラインに沿って要素を配置します。これにより、動きやエネルギーを感じさせ、ダイナミックな印象を生み出します。








前景と背景

前景に要素を配置することで奥行きを演出し、視聴者に映像の奥行きを感じさせます。これにより、平面的な感じを避け、立体感を生み出すことができます。





配色とコントラスト

明るさや色のコントラストを活かして、視聴者の注意を引くことができます。対比の強い色や明暗の差を活かして、注目すべき要素を際立たせましょう。







配色の基本的な考え方
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視線の誘導

視聴者の注目を誘導するために、被写体の視線や動きを考慮して配置します。視線の方向に沿って他の要素が配置されていると、物語やメッセージがよりわかりやすく伝わります。
視線誘導とは、ユーザーの視線の動きをコントロールし、意図した順番で見てもらうようにする手法です。
グーテンベルク・ダイヤグラムでは、基本的に重要な情報は左上→中央→右下の順で配置するのが効果的です。
視線誘導を意識したデザインでは、人の視線が動く原理を理解して、コンテンツを配置します。
たとえば、左上から右上、左下、右下という順番で視線が動くという「Zの法則」がよく使われます。この法則は、チラシや雑誌などから提唱され、ホームページやブログのデザインでもよく使われています。また、均等に配置された情報を見る際に左上から右下に視線が移動することを「グーテンベルク・ダイヤグラム」と呼びます。
この法則は、ドイツ人の活版印刷技術の発明者ヨハネス・グーテンベルク氏の名前からとられました。横書きが主流である欧米文書で主に使われています。
視線誘導を意識したデザインをすると、情報の重要度に応じた順序でユーザーが回覧するよう、意図的にコントロールすることができます。















これらは基本的な原則であり、映像のコンテキストや目的によって適切な構図が異なります。また、これらの原則を自在に組み合わせることで、独自のクリエイティブな構図を作り出すことができます。


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